美容室の譲渡を検討しているものの、どうしたよいかわからないとお悩みの方は多いと思います。近年、美容室やサロンの売却は増加傾向にあり、いくつか選択肢があります。
本記事では、美容室の売却方法の1つである「造作譲渡」について解説します。造作譲渡とは何か、譲渡相場はどれくらいか、造作譲渡のメリット・デメリットについて詳しく解説しているので、美容室の譲渡を検討している方は、参考にしてみてください。
そもそも造作譲渡とは、前の店舗や内装を残したまま、新しい入居者やオーナーに物件を引き継ぐことです。造作譲渡は、もともと飲食店などの事業形態に多いですが、最近では、美容室でも増えてきています。造作譲渡が増加傾向にある理由としては、業界全体の売り上げの伸び悩みや店舗数の増加、後継者問題などがあげられます。
美容室を譲渡したい場合の平均相場は、300~1,200万円程度といわれています。造作譲渡の場合は300万円程度が相場とされ、資産価値や営業利益なども評価対象に含まれるM&Aよりも金額が低くなっています。ただ、物件の立地や内装、周辺の競合店の状況などに応じて相場は多く変化します。
造作譲渡にはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、3つのメリットを解説します。
メリットの1つ目が、コストダウンできることです。通常、店舗物件を所有者に返すときには、原状回復費用がかかります。しかし、造作譲渡の場合は退去のための工事が必要ないため、費用負担を抑えられます。
また、利益を期待できる場合もあります。買い手にとっては、設備や家具などを1から揃える必要がないため、造作譲渡は需要があります。売却する店舗の需要が大きければ、さらに差額の利益が出る可能性が高まるでしょう。
閉業がスムーズに行える点もメリット。移転のための工事がいらないため、譲渡相手に渡す期限ぎりぎりまで営業でき、閉店までの過程がスムーズです。
メリットの多い造作譲渡ですが注意点もあります。売却後に設備や備品に不具合が生じて営業できなくなった場合、損害賠償や契約解除などの問題に発展する可能性があることです。契約を結ぶ前に、設備の動作確認をしっかり行い、メンテナンスが必要な場合は、買い手にあらかじめ伝えるなどしてトラブルを避けましょう。1人で契約するのが不安だという方は、不動産屋などプロに相談することも手です。
前の店舗や内装を残したまま、新しい入居者やオーナーに物件を引き継ぐ譲渡方法である造作譲渡について解説してきました。最近では、業界全体の売り上げの伸び悩みや店舗数の増加などから造作譲渡は増加傾向で、300万円前後が譲渡の平均相場といわれています。現状回復費用がかからないためコストダウンが期待できることや、閉店までスムーズに行えることがメリットですが、売却後にトラブルにならないよう、設備の動作確認や契約内容のチェックは慎重に行いましょう。
造作譲渡のほかにも、M&Aなどの売却方法もあります。サロンに特化したM&Aサイトなども紹介しているので、あわせてチェックしてみてください。
従業員の引継ぎがない方は、退店費用や期間も節約できる居抜き売却がおすすめ。
自ら含め従業員の引継ぎがある方は、事業を譲渡するM&Aがおすすめ。
美容業界の居抜き売却に特化しており、豊富な実績をもとにサロンの価値を適正価格で評価。大手グループの顧客基盤を利用して売却できる。
不動産会社が間に入り買い手探しから成約まで代理。物件所有者や買い手のサポートも対応してくれるので、スムーズに売却できる。
飲食店や事務所など多業種を取り扱い。異業種間の譲渡にも対応しているので幅広い業界からも買い手が見つかる。
※選出基準※
2022年8月26日時点、Googleで「サロン売却」「サロン居抜き売却」と検索して出てきたサロン売却に対応している20サイトの中から、買い手の見つかりやすさにつながる「登録会員数」の記載があるサイトは3サイトのみでした。それぞれの特徴をニーズ別に分けて紹介しています。